学ぶ・知る・E型肝炎




市販の豚レーバーからの感染



2003年9月発行のJournal of General Virologyでは、北海道の食料品店で市販されていた包装済みの豚生レバー363件中7件(1.9%)からHEV遺伝子が検出され、そのひとつは北海道在住の86歳の患者から分離されたHEVと遺伝子配列が100%一致したことが報告されました。さらにE型肝炎に感染した患者10人のうち9人(90%)が、発症前の2〜8週の間に焼いた又は加熱不十分な豚レバーの喫食歴を有していました。この報告では、以前から豚レバーを食している患者がなぜ今回感染したのか、当該豚レバーには感染力があるE型感染ウイルスが存在したのかなど、解明するべき疑問はあるものの、加熱不十分な豚レバーが人にHEVを感染させる可能性が指摘されています。
なお、同一の豚レバーを食べた患者家族からの聞き取り調査およびHEV抗体検査により、十分に加熱して摂食した家族では感染がなかったことが分かっています。
2004年11月には、北海道において1名のE型肝炎患者が発生し、患者と同じ飲食店を利用した者のうち6名がHEVに感染していたことが確認された事例があり、感染原因として飲食店で豚レバー等の豚肉由来の食品を十分に加熱しないで喫食した可能性があるという研究報告がありました(肝臓 45巻12号 688-688(2004))。北海道の調査の結果、共通の飲食店で喫食した複数グループから感染者が確認されましたが、感染源及び感染経路の特定には至りませんでした。
また、2006年2月から3月にかけて、北海道でE型肝炎を発症した4名について、血液から検出されたHEVの遺伝子配列がいずれも一致したという報告事例がありました。北海道及び札幌市の調査の結果によると、この4名の患者はそれぞれ発症前に豚の内臓を食べたことは確認されていますが、感染経路の特定には至らず共通の感染源があるかどうかは不明です。



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